瞼の裏

不意に目が覚めた。不意?目覚めるのはいつも不意だ。
ピシャーっと脳内覚醒物質放射の音が聞こえるようだ。
 
目は開けない。二度寝できなくなるから。
朝早いのは、何となくわかっている。しかも、今日土曜日だし。3連休初日だし。いりこだし。
 
眠れない。
 
ふと気付く。ほのかな日の光を感じる。
なぜだ。目は完全に閉じているのに。窓に背を向けているのに。
こんなことは、今までになかった。
なにか見えそうだ。
しかし、目を閉じたときに見える、何やらウニョウニョしたモノが見えるだけ。
たぶん目ヤニかほこりの類いだ。
しかし、良く見える
 
よし、窓のほうに寝がえりをうってやろう。
 
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確実に「見えた」。と私の脳は感じた。上の模様が。
びっくりした。
目を閉じているのに、何かが見えるなんて。
しかも、そう、焦点まであった。初めはぼやっとしていたが、「見よう」と思ったらピントがあった。
毛細血管ではないだろう。こんな模様は。色は。
そういえば暗闇から漏れる朝日に手をかざすと、とてもよく透ける。
国際線の朝日の中、手を指を閉じてかざすと、骨が見えるかと思うぐらいよく透けた。
でも、それとは違う。
 
瞼を閉じて見えるもの、で思い出すのが、漫画(アニメ)蟲師のお話。
瞼を閉じて、さらに二枚目の瞼を閉じると、「光脈」が見えるというもの。
「光脈」って一般的に言うと、「彼岸」のイメージ。
あの世が見えるって訳だ。
 
もしかすると、あの模様は彼岸に通じる通路にからまる蔦かも知らん。
 
 
いあ、ボケてきたのかも。