アップリカ スティック コスメクルール 買った!使った!レビュー

当初はエアーバギーがいいと思っていた。
タイヤが自転車等と同じエアータイヤで、タイヤ自体も大きく、多少の路面の悪さなどもろともせず、
スムーズな運行ができそうだった。
また、頑丈そうなフレームは、ベビーのおむつやらの荷物、およびショッピングバックを掛けたとしても
何ら問題は無さそうだった。
デザインもよかった。そこらのベビーカーとは、特に一世代前に大流行したマクラーレンと比較して、
全く異なるデザインであるところがよかった。
大きなエアータイヤの三輪という点が最高だった。他に類似商品は、あまり見かけないマイナー商品を除き、
無かった。マイナー商品はアフターケア、部品交換が必要になるような際に、必ずや苦労し、そしてやっぱり
メジャー所にしときゃよかったとなるに決まっているので、検討対象に初めから入ってはいない。
それしかなかった。
しかしながら、いざ買おうという段になって、躊躇する。
その値段に?
確かに他のベビーカーに比べると高い。普及価格帯からすると、その倍くらい。
いや、カネじゃない。毎日使うものだし、3年間ほどの長期に亘って使用するモノだ。
そんなところで金額を理由にするのは、ケチというものだ。
 
が、しかし。ベビーカーというものは、基本構造はあんなにもシンプルなくせに、年々結構な進歩を見せている。
というのはまんまとメーカー側の宣伝文句にやられているのかもしれないが、その点を理解してみたとしても、
やはり進化している。
多分、ベビーカーというもの自体、その品質がどうだとか細かい事を言い出したのは結構最近で、
ママの声を反映させているのかどうかは知らんが、パーツ毎の改善を行いながら、モデルチェンジを
繰り返しているように見える。まだ、発展途中なのだ。技術の進化ではない。技術を利用するアイデア
問題だ。今更「サスペンションをつけました」等と言っているくらいなのだから。
ということは、ある一時点において、2台分の値段のベビーカーを買ったとして、その1,2年後にはすでに
陳腐化し、最新の普及価格帯のベビーカーに劣るということにつながる。
ならば、今普及価格帯のものを1台買って、2年後にもう一台というほうが懸命なのではなかろうか、
という考えもあったのだ。
ここで言いたいことは、私が「ケチ」なのではないということだ。
ケチじゃねえ。
考えてるんです。
 
という金額の懸念はあったものの、実物を見に行ったりもした。
やはり抜群の安定感で、これを超えるものは無さそうだった。
お店の人もこれだけしっかりしていれば、荷物をたくさんハンドルにひっかけても安心だと言っていた。
確かにそうだろう。
しかし、でかかった。思った以上に。
一般的なベビーカーの3割増しくらいにでかかった。
いくら走行性能が最高でも、ちょっと大きくはないだろうか。
 
ふと、気付かされる。
何処に行くの?
一体俺は何処に行こうというんだ。
果たしてオフロードを歩く機会がどれほどあるというのだろうか。
キャンプにでも行かない限り、皆無じゃないか。
凹凸のある路面といっても、一般的なベビーカーぐらいのタイヤサイズであれば、それほどの振動もなく
走行できるだろう。
それよりも、より日常的に行うバス、車、および電車等での移動を考えたほうがいい。
エアーバギーはでかくて重い。これを持ってバスに乗るのか、これを持ちあげて車に詰め込むのか、
場合によってはたたんで乗り物に乗りこむのか。
そう、日常的な移動でも、階段や、狭い通路はどうだろうか。
アメリカンなコストコやゆったりした百貨店なら大丈夫かも知れないが、ショッピングモールや
ショッピングセンターの売り場の中、テナントの中の通路は狭い。そんなところをエアーバギーが通ると、
下手をすると一方通行になってしまう。
階段はどうだろうか。
ゆうても東京に住んでいるので行動範囲は大概バリアフリー化されてエレベーターが設置されている。
が、たまに無い所もある。10段くらいの段差だったりするとないこともある。
そして、たった10段くらいの段差でエレベーターがあったとして、わざわざ何十メートルも遠回りして
それを使うか、という話だ。
普通のベビーカーなら、それごと持ち上げて昇るということもできるだろうが、それをエアーバギーで
やれるかというと、相当骨が折れることが予想される。
エアーバギーは郊外の人が使うものだ。郊外のゆったりした、人の少ないショッピングセンターなら、
問題は無いだろうし、オフロードも余裕で行ける走行性能を充分に活かせる。
 
エアーバギーは選択肢から除外された。
小さく、小回りが利く、ミニマルなベビーカーを探した。
その中で日本のメーカー(日本製ではないが)のベビーカーは自立機能があることが分かった。
ので、日本のメーカーに絞って探した。
アップリカ、コンビという、なんとも、それしかないんかい、という選択肢は、マイノリティを好む俺からすると
避けたかったので他を探すと、リッチェルというメーカーにあたった。
価格も安く、機能も充実していたが、「(見た目が)ショボイ」というキョロロン(謎)の一言で却下された。
 
たたみやすく、たためばコンパクトにまとまる、という理由から、これになった。
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Aprica スティック コスメクルール
画像は2012年モデルのものだが、実際に私が買ったのはひとつ前のモデルだ。
見た目で違いが分かるポイントはホイールカバー。これがグレーのプラスチックなのが私のモデルだ。
 
実際に使ってみたところ、やはりスティックにしてよかった。
・値段
コストコで2万円かそこらへんだった。
・たたみ/ひらき
すぐたためる、すぐ広げて使えるというのはとても大きい。
例えばマンション住まいの私は玄関から出て車まで行く間でも、ベビーカーを使う。
これが他のベビーカーだったら、面倒なのでいちいちベビーカーを使うということはしないかもしれない。
バスや電車に乗る際にも、必要に応じてぱっぱとたたんだり、広げたりできるのでとても便利だ。
・走行性能
悪路、といっても舗装の悪いアスファルトや、凹凸のあるタイル張りの通路等、でも乗り心地が
悪そうだという所はない。いささかサスペンションが効いているのと、タイヤサイズが必要十分の
大きさがあるためだろう。問題は無かった。
・その他(危険なのでおやめ下さい)
ベビーカーにベビーを乗せたまま、エスカレーターに乗ることができる。
たった1階の移動にいちいちエレベーター、それも混んでいて乗れるかどうかも分からないエレベーターを
待ってはいられない。エスカレータは非常に便利だ。
これは多分、エアーバギーではできないのではないか。よしんばできたとしても、その横幅のために、
エスカレーターを歩く人(これも危険なのでおやめ下さい行為ではある)の妨げになるだろう。
 
買ってからもう半年くらいになろうとしてるがスティックに不満は無い。
 
他にも思ったことがあったような気もするが、全部忘れた。
ただ、エアーバギーにしなくてよかった、スティックにしてよかった、というシーンは他にもたくさんあった。