Panasonic NC-A55P-K 全自動コーヒーメーカー 買った!使った!レビュー

Panasonic 沸騰浄水コーヒーメーカー 容量5カップ ブラック NC-A55P-K
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コーヒーを毎朝飲んでいる。500mlくらい。
一度にそんなにたくさん飲んでもいいのかとは思っている。
が、もう、そう思い続けて何年になるだろう。
俺の俺による俺のための人体実験の結果は出ている。
 
これを買う前までは、もう十年近く使っているのではないかと思われる、
無印良品のコーヒーメーカーを使っていた。
単純な構造なので長持ちするのだ。
 
それを使いながら、コーヒーの味を高めるべく、いろいろ試した。
結果、味を作用する要因はこのとおりだ。
1位:水
2位:鮮度(粉袋を明けてからの日数)
3位:豆の種類
※他は違いが分からん。
 
水。一度八ヶ岳の湧水でコーヒーを淹れたことがある。
豆はいつものグラム100円程度のものを使用したのだが、
それまで飲んだどんなコーヒーよりもうまかった。
そして豆を変えたとか、袋開けたてだとか、淹れ方がどうだとか、
雰囲気がどうだとか、あの店のあの子が淹れてくれたとか、
いかなる要因よりも明確に「違いが分かる」。
そして、何より、うまかった。
ポカリスウェットのように体に染み込んでいく感じがした。
水ダントツトップ。
 
豆。いつもグラム100円程度、高くても200円以下の豆を使っている。
そのランクで豆を変えても、いまいち違いがよくわからない。
まあ、純粋に飲み比べのようなことをやっていないせいかもしれないが、
ただ、水に比べると、やはり分からない。
心動かされるのは、やはり、あの袋を開けた時のあの感じだ。
「あ」
たまらない。
UCCはそれが顕著でその演出のためになにか細工してそうだ。
が、それも数日経過するとモサッとした香りになり、1週間経過すると
積極的に嗅がないと香りが感じられなくなってくる。
それはコーヒーの味に直結しており、味も同様に遷移する。
 
プチ貧な私でも、それは何度かグラム500円とかの豆を使ったことはある。
それはうまかった。
が、八ヶ岳の「水」には到底及ばない。
そして目の前で焙煎、挽いたその粉は、やはりグラム100円の時間経過による
味の劣化と同じ運命を辿り、1週間もするとなんだかよくわからなくなった。
コーヒー一袋に千円もかけて、これはないと思った。
それはもちろん私が財源に乏しいからともいえる。
 
水は可能な範囲でなんとかするとして、豆の鮮度がどうにかならんかと検討した。
結局焙煎したて、挽きたてがうまいのだ。
 
焙煎は無理だ。
そもそもグラム100円程度で生豆を売ってはいない。
 
挽くのはできそうだった。
グラム100円程度で焙煎した豆は売っている。
 
そんなこんなでコーヒーミルを探した。
マニュアルで挽くのも楽しそうだったが、毎朝そんなことはやってられない。
電動のミルを見てみると、コーヒー豆を細引きとか荒引きとかいろいろできる製品があった。
さらに、コーヒーに留まらず、いろんなものをミルにかけられるということだった。
なまくらものの私としては、1つの機器で、複数の目的を達するということに、非常に魅力を感じる。
しかし、検討した結果、やめた。
コーヒーは臭いを吸収する能力に優れており、その力は脱臭剤に匹敵する。
にぼしの臭いがするコーヒーは勘弁だ。
そして、豆を細引きとか、荒引きとか、多分俺には違いが分からない。
なんでもいいから挽いてくれ。
 
半年くらい本件を棚上げにしたところ、今回購入した全自動コーヒーメーカーに出会った。
政治批判などでよく言われる棚上げ、先延ばしはそれほど悪いことではないかもしれない。
よほどの無能でない限り、課題は頭の中に残り、熟成し、関連する情報へのアンテナは
張り続けるだろうから。
パナソニック製とツインバード製があったので、どちらか選ぶ必要があったのだが、
どうも最優先事項である「水」にこだわっているのはパナソニック製に見えたので、
それとパナソニックには頑張って欲しいので、パナソニック製を買った。
 
コーヒーメイクスタートボタンを兼ねている「豆」というボタンを押した。
しゃがんでそのボタンを押したのだが、直後、飛び上がった。
爆発音といっても差し支えないほどのそのミルの音に驚いたのだ。
 
心臓の弱い人は「豆」は押さないでください。
 
すごい音がする。
集合住宅なので、下の階にも響いているであろうその音は、かなりヤバい。
老人は漏らし、子供は飛び起き、若者は奇声を上げるかもしれない。
ただ、10秒程度で終了するので、普通に使っているが。
 
ドリップがある程度進んでから、もう一度だけ、ミルが作動する。
その音はおそらく空振り?空ミルしている音で、モーターのウイーンという音だ。
それだけでも結構な音がする。
数秒程度動作するのだが、多分豆のかすをドリッパーのフィルターに落とすために
動作するのだと思われる。
豆のかすがどこかに残るなどということは、一切見受けられない。
 
ドリップが終わると、ピー、という電子音で知らせてくれる。
無印には無かった機能だ。
コーヒーメーカーは終わり際に水が沸騰するような「ボコボコ」、「シュー」といった蒸気音を
発するので、分かると言えば分かるのだが、「ああ、そろそろ取りに行かなきゃ」というそれ自体を
忘れてしまうことがあるので、ピーと鳴ってくれると、「(すぐに)取りに行かなきゃ」となって、
忘れる可能性が低い。
 
肝心の味のほうは、100円程度の豆でも高級な味がする。
スッキリと飲みやすく、雑味が少ないように感じる。
多少なりともフィルターが効いているのかもしれない。
そして、何よりも、味が安定している。
これが、最優秀ポイントだ。
買ってきた焙煎済みの豆を密閉容器に入れて冷蔵庫で保管している。
これは「粉」を買っていた時と同じ保存方法なのだが、保存容器に入れてから
どれだけたっても味が変わらない。
香りも立っている。
 
ただ一つ、残念なことを挙げるならば、
コーヒーの粉袋を開けた時の、あの感じを味わえないところだ。
 
本機では豆挽きたてのあの香りは味わえない。
その時のあまりの轟音に香りは吹っ飛ぶ。